おけやの 天のぼり
空へ はねとばされた おけやさんが、かみなりさまの 雨ふりを てつだう おはなしです。
むかしむかし、ある 町に、おけを 作る おけやさんが いました。ある 日、おけやさんは、それは 大きな おけを 作って いました。おけの まわりに、竹で あんだ たがを はめて、ぎゅうっと しめた ときです。たがが ばちんと はずれて、ばねの ように はねかえりました。おけやさんは たがに はじかれて、空へ ぽうんと とんで いきました。「わあああ。」
おけやさんは くもを つきぬけて、ぽすんと くもの 上に おちました。そこには、かみなりさまたちが いました。「おや、下の 国から 人が とんで きたぞ。」「ちょうど いい。雨ふりの 手つだいを して くれないか。」かみなりさまは、水の 入った 大きな おけと ひしゃくを 持って きました。
おけやさんは、ひしゃくで 水を くんで、くもの すきまから さっ、さっと まきました。下の 村には、ちょうど いい 雨が しとしと ふりました。かみなりさまは たいこを たたいて、ごろごろ、どどんと 鳴らしました。「うまい、うまい。おまえは 雨ふりの 名人だな。」
おけやさんは おもしろく なって、くもの はしまで 下を のぞきに いきました。すると、つるりと 足が すべりました。おけやさんは、ひゅるるると 下へ おちて いきます。ところが 下には、ちょうど ひろい 池が ありました。ざぶん。池の 水が うけとめて くれたので、おけやさんは けがも ありませんでした。
家に 帰った おけやさんは、みんなに 天の 話を して 聞かせました。みんなは「まさか」と わらいましたが、おけやさんは にこにこ して いました。それからは、たがを しめる ときは、ゆっくり ていねいに しめるように なりました。そして 雨の 日に なると、空を 見あげて、かみなりさまに 手を ふったと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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