びんぼうがみと 福の神
はたらきものの ふうふが、なきだした びんぼうがみを たすける おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、はたらきものの わかい ふうふが いました。ふたりの 家の 屋根うらには、びんぼうがみが 住んで いました。だから ふたりは、どんなに はたらいても まずしい ままでした。それでも ふたりは なかよく、朝から 夜まで せっせと はたらきました。
ある おおみそかの 夜、屋根うらから しくしく なく 声が 聞こえて きました。のぼって 見ると、やせた おじいさんが ひざを かかえて ないて います。「わしは びんぼうがみじゃ。おまえたちが あんまり よく はたらくので、ここに いられなく なって しもうた。」「こんやは 福の神が やって きて、わしは おいだされるんじゃよ。」
ふたりは、びんぼうがみが かわいそうに なりました。「ながい あいだ、いっしょに くらして きたんですもの。どこへも 行かないで ください。」ふたりは あたたかい おかゆを 作って、びんぼうがみに 食べさせて あげました。びんぼうがみは「うまい、うまい」と、なんばいも おかわりを しました。
夜ふけに、きらきらした 着物の 福の神が やって きました。「さあ、びんぼうがみ、出て いけ。ここは きょうから わしの 家じゃ。」おかゆで 元気が 出た びんぼうがみは、福の神と おしあいを はじめました。「がんばれ、びんぼうがみさん。」ふたりも うしろから、びんぼうがみの せなかを えいっと おして あげました。とうとう 福の神は ころんと しりもちを ついて、「まいった、まいった」と 帰って いきました。
びんぼうがみは、うれしそうに なみだを ふきました。「わしを 大切に して くれて、ありがとう。これからは、わしが この 家を まもろう。」それから、ふたりの 家は すこしずつ ゆたかに なって いきました。びんぼうがみも いつのまにか まるまると ふとって、にこにこがおに なって いたと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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