Dino Kids

びんぼうがみと 福ふくの神かみ

日本にほんの昔話むかしばなし・全文(ふりがなつき)

はたらきものの ふうふが、なきだした びんぼうがみを たすける おはなしです。

「びんぼうがみと 福の神」のさし絵:「さあ、びんぼうがみ、出て いけ。ここは きょうから わしの 家じゃ。」

むかしむかし、ある 村むらに、はたらきものの わかい ふうふが いました。ふたりの 家いえの 屋根やねうらには、びんぼうがみが 住すんで いました。だから ふたりは、どんなに はたらいても まずしい ままでした。それでも ふたりは なかよく、朝あさから 夜よるまで せっせと はたらきました。

ある おおみそかの 夜よる、屋根やねうらから しくしく なく 声こえが 聞きこえて きました。のぼって 見みると、やせた おじいさんが ひざを かかえて ないて います。「わしは びんぼうがみじゃ。おまえたちが あんまり よく はたらくので、ここに いられなく なって しもうた。」「こんやは 福ふくの神かみが やって きて、わしは おいだされるんじゃよ。」

ふたりは、びんぼうがみが かわいそうに なりました。「ながい あいだ、いっしょに くらして きたんですもの。どこへも 行いかないで ください。」ふたりは あたたかい おかゆを 作つくって、びんぼうがみに 食たべさせて あげました。びんぼうがみは「うまい、うまい」と、なんばいも おかわりを しました。

夜よるふけに、きらきらした 着物きものの 福ふくの神かみが やって きました。「さあ、びんぼうがみ、出でて いけ。ここは きょうから わしの 家いえじゃ。」おかゆで 元気げんきが 出でた びんぼうがみは、福ふくの神かみと おしあいを はじめました。「がんばれ、びんぼうがみさん。」ふたりも うしろから、びんぼうがみの せなかを えいっと おして あげました。とうとう 福ふくの神かみは ころんと しりもちを ついて、「まいった、まいった」と 帰かえって いきました。

びんぼうがみは、うれしそうに なみだを ふきました。「わしを 大切たいせつに して くれて、ありがとう。これからは、わしが この 家いえを まもろう。」それから、ふたりの 家いえは すこしずつ ゆたかに なって いきました。びんぼうがみも いつのまにか まるまると ふとって、にこにこがおに なって いたと いう ことです。

昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。

このおはなしを読み上げで聞く

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