天の岩戸
おひさまの 神さまが 岩の ほらあなに かくれて、世界が まっくらに なった おはなしです。
むかしむかし、空の 上の 神さまの 国に、あまてらすおおみかみと いう 神さまが いました。あまてらすさまは おひさまの 神さまで、にっこり すると 世界じゅうが あかるく なりました。あまてらすさまには、すさのおと いう おとうとが いました。すさのおは 元気すぎて、いたずらばかり して いました。「もう、すさのおったら。」あまてらすさまは すっかり いやに なって、岩の ほらあなに 入りました。そして 大きな 岩の 戸を、ぴたりと しめて しまいました。
すると 世界じゅうが、まっくらに なって しまいました。いつまで まっても 朝が きません。花も さかず、神さまたちも 人びとも こまりはてました。神さまたちは 岩戸の 前に あつまって、そうだんしました。「どう すれば、あまてらすさまが 出て きて くださるだろう。」
かしこい 神さまが、よい ことを おもいつきました。まず にわとりを たくさん あつめて、こけこっこうと 鳴かせました。つぎに、ぴかぴかの かがみと、きれいな たまの かざりを 木に かけました。そして あめのうずめと いう 神さまが、おけの 上で とんとこ とんとこ おどりました。その おどりが あんまり ゆかいなので、神さまたちは みんな 大わらいしました。
岩戸の なかの あまてらすさまは、ふしぎに おもいました。「まっくらな はずなのに、どうして みんな わらって いるのかしら。」あまてらすさまは 岩の 戸を ほんの すこし あけて、そっと のぞきました。「あなたさまより とうとい 神さまが いらしたので、みんな よろこんで いるのです。」そう 言って、神さまたちは かがみを さしだしました。かがみには、ひかりかがやく あまてらすさまの すがたが うつって いました。「まあ、あの 方は どなたかしら。」
あまてらすさまが よく 見ようと 身を のりだした とき、ちからもちの 神さまが 戸を ぐいっと あけました。ぱあっと 光が あふれて、世界は また あかるく なりました。神さまたちは 手を とりあって よろこびました。すさのおも はんせいして、下の 国へ たびに 出る ことに なったと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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