へっこき よめさま
すごい おならを する およめさんが、みんなの やくに たって なかよく くらす おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、よく はたらく 男と おかあさんが 住んで いました。ある 日、その 家に、やさしくて はたらきものの およめさんが きました。ところが およめさんは、日に 日に 元気が なく なって いきました。しんぱいした おかあさんが たずねました。「どこか ぐあいでも わるいのかい。」「じつは、おならを ずっと がまんして いるのです。」「なんだ、そんな こと。えんりょしないで、おもいきり しなさい。」「では、おかあさん。どこかに しっかり つかまって いて くださいね。」
およめさんが おしりを くるりと むけると、ぶうう、どどどどん。すごい おならの 風で、おかあさんは ふわりと とばされました。そして くるくる まわって、ふとんの 上に ぽすんと おちました。「こんな おならでは、家が こわれて しまう。」男は こまって、およめさんを 里の 家へ おくって いく ことに しました。
ふたりが 山みちを 歩いて いると、なしの 木の 下で 旅の 人たちが こまって いました。「たかい ところの なしが、どうしても とれないのです。」「それなら、わたしに まかせて ください。」およめさんが 木に むかって おならを すると、なしが ばらばらと おちて きました。旅の 人たちは 大よろこびで、おれいに きれいな ぬのを くれました。
つぎに 川へ くると、にもつを つんだ 船が すなに はまって うごけなく なって いました。およめさんが ぶうっと おならを すると、船は すいっと 川へ すべりだしました。船の 人たちも、たくさん おれいを くれました。
男は すっかり かんしんしました。「こんなに 人の やくに たつ おならは ほかに ない。いっしょに 家へ 帰ろう。」家に 帰ると、男は およめさんの ために 小さな へやを 作りました。いつでも そこで、えんりょなく おならが できるように したのです。へっこきの およめさんの へやだから、これが「へや」の はじまりだと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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