くらげ ほねなし
おしゃべりな くらげの せいで さるが にげだし、くらげの ほねが なくなった おはなしです。
むかしむかし、海の そこの りゅうぐうに、りゅうおうさまと おとひめさまが 住んで いました。その ころの くらげには、ちゃんと ほねが あって、手も 足も ありました。
ある 日、おとひめさまが おもい 病気に なって しまいました。魚の おいしゃさまが 言いました。「この 病気には、さるの きもと いう ものが よく きくのです。」そこで りゅうおうさまは、くらげを よびました。「くらげよ、りくの 山へ 行って、さるを りゅうぐうへ つれて きて おくれ。」
くらげは 海べの 山で、木の 上の さるに 声を かけました。「さるさん、りゅうぐうへ あそびに きませんか。ごちそうも たくさん ありますよ。」「それは たのしそうだ。」さるは よろこんで、くらげの せなかに のりました。
海を すすむ うちに、おしゃべりな くらげは、つい 口を すべらせました。「じつはね、おとひめさまの くすりに、さるさんの きもが いるのですよ。」さるは どきっと しましたが、すぐに すました かおで 言いました。「それは ざんねん。きもは 山の 木の えだに、ほして きて しまったよ。」「えっ、それは こまります。とりに もどりましょう。」くらげは いそいで、山の ほうへ ひきかえしました。
きしに つくと、さるは ぴょんと 木に とびうつりました。「きもを 外に ほす さるなんて、いるものか。さようなら。」さるは たかい えだの 上で、けらけらと わらいました。くらげは しょんぼりして、ひとりで りゅうぐうへ 帰りました。
りゅうおうさまは わけを 聞いて、くらげを しかりました。「だいじな ないしょの 話を、しゃべって しまうとは なにごとじゃ。」くらげは はずかしくて はずかしくて、からだが ふにゃふにゃに なって しまいました。それから くらげは、ほねの ない からだに なったのだと いう ことです。おとひめさまは 海の くすりくさを のんで、ちゃんと 元気に なりましたとさ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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