すくなびこな
小さな 小さな 神さまが、大国主の みことと いっしょに 国づくりを する おはなしです。
むかしむかし、大国主の みことと いう やさしい 神さまが いました。大国主の みことは、みんなが しあわせに くらせる 国を 作ろうと して いました。けれど 国は とても 広くて、ひとりで 作るのは たいへんでした。
ある 日、大国主の みことが 海べに 立って いると、波の 上を なにかが ちかづいて きました。よく 見ると、それは くさの みを ふたつに わった、小さな 小さな 船でした。船には、ゆびくらいの 大きさの 神さまが のって いました。むしの はねの ような うすい きものを きて、ちょこんと すわって います。「あなたは どなたですか。」聞いても、小さな 神さまは にこにこ して いる だけでした。
まわりの 神さまたちも、だれも 名前を しりません。すると、ひきがえるが ぴょこんと 出て きて 言いました。「田んぼの かかしさんなら、きっと しって いますよ。」かかしさんは 歩けないけれど、世の中の ことを なんでも しって いるのです。みんなが 聞きに 行くと、かかしさんは こたえました。「その かたは、かみむすひの 神さまの 子どもで、すくなびこなと いいます。」
かみむすひの 神さまは、わらって 言いました。「その 子は 小さすぎて、わたしの ゆびの あいだから こぼれて しまったのです。」「大国主よ、どうか 兄弟の ように なかよく して、いっしょに 国を 作って おくれ。」
それから ふたりは、大きな 神さまと 小さな 神さまで、なかよく はたらきました。大国主の みことは 山を ならし、田んぼを ひらきました。すくなびこなは 小さな 体で 草むらに もぐり、びょうきに きく 草を 見つけました。あたたかい おゆが わく おんせんを おしえたのも、すくなびこなだと いわれて います。こうして 国は、だんだん ゆたかに なって いきました。
ある 日、すくなびこなは 畑の あわの くきに のぼって あそんで いました。くきが びよんと しなって、すくなびこなは 空たかく とばされました。「さようなら。わたしは 海の むこうの とこよの 国へ 帰ります。」すくなびこなは、遠い 海の かなたへ とんで いきました。大国主の みことは さびしく なりましたが、ふたりで 作った 国を だいじに まもりました。いまでも すくなびこなは、くすりと おんせんの 神さまと して 大切に されて います。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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