力太郎
力もちの 力太郎が、なかまと いっしょに ばけものを こらしめる おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、おじいさんと おばあさんが 住んで いました。ふたりは とても まずしくて、なかなか おふろに 入れませんでした。ある 日、ふたりは 体の あかを 集めて、小さな 人形を 作りました。「わたしたちに 子どもが いたら、どんなに いいだろうね。」すると、人形が ぴょこんと おきあがり、「おぎゃあ」と なきだしました。ふたりは よろこんで、その 子を 力太郎と なづけました。
力太郎は ごはんを たくさん 食べて、みるみる 大きく なりました。力も とても 強くて、大きな 石も かるがると もちあげて しまいます。ある 日、力太郎は おじいさんに たのみました。「鉄の ぼうを 作って ください。力だめしの 旅に 出たいのです。」おじいさんは 村の かじやさんに たのんで、とても 重い 鉄の ぼうを 作って もらいました。
力太郎が 旅を して いると、お寺の おどうを せおって 歩く 大男に 出会いました。「おれは おどうこ太郎だ。おれと 力くらべを しよう。」ふたりが 力くらべを すると、力太郎が かちました。おどうこ太郎は「まいった。なかまに して くれ」と 言いました。つぎに、大きな 石を ころがして あそぶ 石こ太郎に 出会いました。石こ太郎も 力くらべに まけて、なかまに なりました。
三人が ある 町に つくと、町は しんと しずまりかえって いました。大きな 家の 前で、むすめさんが しくしく ないて います。「山の ばけものが、今夜 わたしを つれて 行くと 言うのです。」「よし、おれたちに まかせて おけ。」
夜に なると、山から 大きな ばけものが どしん、どしんと おりて きました。まず おどうこ太郎が とびかかりましたが、ぽいっと なげとばされて しまいました。つぎの 石こ太郎も、ころころと ころがされて しまいました。さいごに 力太郎が ばけものと がっぷり くみあって、えいっと なげとばしました。ばけものは「まいった、まいった。もう わるさは しません」と あやまりました。そして 山の おくへ にげて いき、にどと 町へは きませんでした。
町の 人たちは 大よろこびで、三人に おれいを 言いました。力太郎は むすめさんと けっこんして、おじいさんと おばあさんも 町に よびよせました。おどうこ太郎と 石こ太郎も 町に のこって、みんな なかよく くらしたと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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