さると かえるの もちあらそい
さると かえるが、いっしょに ついた おもちを どちらが 食べるかで くらべっこを する おはなしです。
むかしむかし、山の ふもとに、さると かえるが 住んで いました。ある 日、ふたりは いっしょに おもちを つく ことに しました。さるは 村の 家から、うすと きねを かりて きました。かえるは、お米を 用意しました。ぺったん、ぺったん。やがて、おいしそうな おもちが つきあがりました。
ところが さるは、おもちを ひとりじめ したく なりました。「そうだ、うすを 山の 上から ころがそう。さきに おいついた ほうが、ぜんぶ 食べる ことに しよう。」「いいよ。」かえるは 足が おそいので、さるは しめしめと わらいました。
さるは うすを 山の てっぺんから、ごろごろと ころがしました。「まてまて、おもち。」さるは いきおいよく うすを おいかけて、山を かけおりて いきました。かえるは のんびり、ぴょこん ぴょこんと あとから ついて いきました。
すると とちゅうの 草むらに、おもちが ぽとんと おちて いました。うすが ころがる うちに、おもちが とびだして しまったのです。「おや、こんな ところに おもちが。」かえるは 草の 上に すわって、おもちを もぐもぐ 食べはじめました。
山の 下まで かけおりた さるは、やっと うすに おいつきました。「やった、おもちは ぜんぶ ぼくの ものだ。」ところが、うすの 中は からっぽです。さるが がっかりして もどって くると、かえるが おいしそうに おもちを 食べて いました。「かえるくん、おねがいだから、ぼくにも すこし わけて おくれ。」「いいよ。はじめから、はんぶんこに すれば よかったのにね。」かえるは おもちを はんぶん わけて あげました。さるは あたまを かいて、「もう ひとりじめは しないよ」と 言いました。それからは ふたりで、なかよく おもちを 食べたと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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