わらしべ長者
一本の わらしべを とりかえて いくうちに、わかものが 長者に なる おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、まずしい わかものが ひとりで 住んで いました。わかものは 毎日 はたらいても、なかなか くらしが らくに なりません。そこで、かんのんさまに「どうか しあわせに なれますように」と おねがいしました。すると、どこからか やさしい 声が 聞こえて きました。「お寺を 出て、さいしょに 手に ふれた ものを 大切に もって 行きなさい。」
わかものは お寺を 出た とたん、つまずいて ころんで しまいました。おきあがると、一本の わらしべを にぎって いました。「これが さいしょに ふれた ものか。」わかものは とんで きた あぶを つかまえて、わらしべの さきに むすんで 歩きだしました。
道で、小さな 男の子が ないて いました。男の子は、あぶの ついた わらしべを 見ると「あれが ほしい」と 言いました。わかものが わらしべを あげると、おかあさんが おれいに みかんを 三つ くれました。しばらく 行くと、のどが からからに なった 人が、道ばたに すわりこんで いました。わかものが みかんを あげると、その 人は 元気に なって、きれいな ぬのを くれました。
また しばらく 行くと、道に 馬が ぐったりと すわりこんで いました。馬の もちぬしは「この 馬は もう うごけないよ」と こまって いました。わかものは ぬのと 馬を とりかえて、馬に 水を のませて あげました。すると 馬は ぶるると 首を ふって、元気に 立ちあがりました。
わかものが 馬を つれて 歩いて いくと、大きな 家の 前に つきました。その 家の 主人は、ちょうど 遠くへ 旅に 出る ところでした。「りっぱな 馬だ。その 馬を わたしに ゆずって くれないか。」「三年 たっても わたしが 帰らなければ、この 家は きみに あげよう。」わかものは その 家で まじめに はたらきながら、主人を まちました。けれども 主人は 遠い 国が すっかり 気に 入って、三年 たっても 帰って きませんでした。やくそくどおり、大きな 家は わかものの ものに なりました。
こうして、一本の わらしべから はじまって、わかものは 長者に なったのです。わかものは いつまでも、村の 人たちに やさしく したと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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