こぶとりじいさん
おどりの じょうずな おじいさんが、おにたちに こぶを とって もらう おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、ふたりの おじいさんが 住んで いました。ひとりは 右の ほっぺたに、もう ひとりは 左の ほっぺたに、大きな こぶが ありました。右の こぶの おじいさんは、いつも にこにこして いる やさしい 人でした。左の こぶの おじいさんは、いじわるばかり 言って いました。
ある 日、やさしい おじいさんが 山へ たきぎを とりに 行くと、大雨が ふって きました。おじいさんは 大きな 木の あなに 入って、雨が やむのを まちました。そのうち、おじいさんは うとうと ねむって しまいました。
夜に なって 目を さますと、どこからか にぎやかな 音が 聞こえて きます。そっと のぞくと、赤い おにや 青い おにたちが、月の 下で 歌ったり おどったり して いました。楽しそうな 歌を 聞いて いるうちに、おじいさんの 足も うずうずして きました。おじいさんは とうとう とびだして、ひょいひょいと おどりはじめました。おにたちは びっくりしましたが、すぐに 手を たたいて よろこびました。「じいさん、おもしろい おどりだ。あしたの 夜も きっと きて おくれ。」「やくそくの しるしに、その こぶを あずかって おくぞ。」おにが こぶに ちょんと さわると、こぶは ぽろりと とれて しまいました。
つぎの 日、つるつるの ほっぺたを 見た いじわるな おじいさんは、わけを 聞きました。「よし、わしも こぶを とって もらおう。」その 夜、いじわるな おじいさんは 山へ 行って、おにたちの 前に とびだしました。けれども、こわくて 足が ふるえ、へんてこな おどりしか できません。おにたちは「なんだ、きのうの おどりと ちがうぞ」と がっかりしました。「こんな おどりなら、もう こなくて いい。こぶは かえして やる。」おにが 右の ほっぺたに こぶを ぺたんと くっつけたので、こぶは 二つに なりました。
いじわるな おじいさんは、しょんぼりして 村へ 帰りました。「人の まねばかり しないで、自分らしく すれば よかったなあ。」やさしい おじいさんは「こんど いっしょに おどりの れんしゅうを しよう」と なぐさめました。それからは、ふたりの おじいさんは なかよく くらしたと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
このおはなしを読み上げで聞く
アプリ Dino Kids では「こぶとりじいさん」を読み上げつきで聞けます。読んでいる文が光り、速さは3段階。おうちの人の声で録音することもできます。無料・広告なし・アプリ内課金なし。





