Dino Kids

一休いっきゅうさんと びょうぶの とら

日本にほんの とんちばなし・全文(ふりがなつき)

びょうぶの とらを しばって くれと たのまれた 一休いっきゅうさんの、とんちの おはなしです。

「一休さんと びょうぶの とら」のさし絵:「どなたか、とらを びょうぶから おいだして ください。」

一休いっきゅうさんの とんちの うわさは、とうとう おとのさまの おしろにも とどきました。「どれほど かしこい 子こか、ためして みよう。」おとのさまは、一休いっきゅうさんを おしろへ よびました。

ひろい おへやには、大おおきな びょうぶが 立たてて ありました。びょうぶには、いまにも うごきだしそうな とらの 絵えが かいて あります。おとのさまは、こまった かおを して 言いいました。「この とらが、夜よるに なると びょうぶから 出でて きて、あばれて こまるのじゃ。」「一休いっきゅうさん、この とらを なわで しばって くれぬか。」まわりの 人ひとたちは、どう するのかと 一休いっきゅうさんを 見みつめました。

一休いっきゅうさんは「わかりました」と こたえて、なわを もって きて もらいました。そして はちまきを きりりと しめて、びょうぶの 前まえに 立たちました。「さあ、いつでも しばれますよ。」「どなたか、とらを びょうぶから おいだして ください。」

おとのさまは びっくりしました。「とらを おいだせと。そ、それは できぬ。絵えの とらじゃからな。」「では、出でて こない とらは、わたしにも しばれません。」一休いっきゅうさんは、にっこりと わらいました。

おとのさまは しばらく だまって いましたが、やがて ひざを ぽんと たたきました。「これは まいった。一休いっきゅうさんの かちじゃ。」おとのさまは たいそう よろこんで、一休いっきゅうさんに おいしい おかしを たくさん くれました。一休いっきゅうさんは おかしを おてらへ もって 帰かえりました。そして なかまの こぞうさんたちと、なかよく 分わけて 食たべたと いう ことです。

昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。

このおはなしを読み上げで聞く

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