じゅげむ
ながい ながい なまえを もらった 男の子の、ゆかいな おはなしです。
むかし、ある 町に、男の赤ちゃんが 生まれました。おとうさんは、うれしくて たまりません。「この 子に、いちばん えんぎの いい なまえを つけて やりたいなあ。」そこで おとうさんは、おてらの おしょうさんに 聞きに 行きました。
「えんぎの いい ことばなら、たくさん ありますよ。」おしょうさんは、ながいきの ことばや、しあわせの ことばを つぎつぎに おしえて くれました。「じゅげむ」は、いのちに おわりが ない と いう いみです。「ちょうきゅうめい」は、ながく ながく 生きる と いう いみです。おとうさんは どれも すてきで、ひとつに きめられません。「ええい、ぜんぶ つけて しまおう。」
こうして、赤ちゃんの なまえは こう なりました。じゅげむ じゅげむ、ごこうの すりきれ、かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつ。うんらいまつ、ふうらいまつ、くうねる ところに すむ ところ。やぶらこうじの ぶらこうじ、ぱいぽ ぱいぽ ぱいぽの しゅーりんがん。しゅーりんがんの ぐーりんだい、ぐーりんだいの ぽんぽこぴーの ぽんぽこなーの。ちょうきゅうめいの ちょうすけ。
男の子は、元気に すくすく そだちました。ある 日、となりの 子が、あたまを おさえて ないて きました。「おばさん、おばさん。」「じゅげむ じゅげむ ごこうの すりきれ……ちょうきゅうめいの ちょうすけちゃんと、あたまが ごつんと ぶつかったの。」「まあ、たいへん。」おかあさんは、いそいで おとうさんを よびました。「あんた、じゅげむ じゅげむ ごこうの すりきれ……ちょうきゅうめいの ちょうすけが ごつんと したって。」
おとうさんも おかあさんも、ながい なまえを はじめから おわりまで ぜんぶ よびました。ようやく 言いおわって、となりの 子の あたまを 見て みると……。「あれ、こぶが もう ひっこんじゃった。」なまえが あんまり ながいので、そのあいだに こぶは すっかり なおって しまったのです。みんなは かおを 見あわせて、あははと わらいましたとさ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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