そろりさんと お米
とんちの そろりさんが、とのさまに お米の ごほうびを おねがいする おはなしです。
むかし、ひでよしと いう えらい とのさまが いました。とのさまの そばには、そろりさんと いう おもしろい 人が いました。そろりさんは とんちが きいて、いつも とのさまを わらわせて いました。
ある 日、とのさまは きげんよく 言いました。「そろり、いつも ごくろう。ほうびを とらせよう。なんでも 言うが よい。」そろりさんは すこし かんがえて から、こたえました。「では、お米を いただきとう ございます。」「さいしょの 日は 一つぶ、つぎの 日は その 倍の 二つぶ。」「その つぎの 日は また 倍の 四つぶと、まいにち 倍に して 百日 いただきたいのです。」
とのさまは、大わらいしました。「わはは、なんと 小さな ほうびじゃ。よし、やくそくしよう。」
さいしょの 日、そろりさんは お米を 一つぶ もらいました。十日めに なっても、お米は 手のひらに のる くらいでした。ところが 二十日めには、お米は ふくろ いっぱいに なりました。「なんだか、ようすが おかしいぞ。」
とのさまの 家来が、そろばんを ぱちぱち はじいて 数えて みました。すると、家来の 顔が まっさおに なりました。「とのさま、たいへんです。」「この まま 百日 つづけたら、日本じゅうの お米を あつめても、とても たりません。」
とのさまは びっくりして、そろりさんを よびました。「そろり、まいった。ほうびは ほかの ものに して くれぬか。」そろりさんは にこにこ して、おじぎを しました。「はい、はい。とのさまの おこまりの お顔が 見られたので、それで じゅうぶんで ございます。」とのさまは「こりゃ、一本 とられたわい」と、また 大わらいしました。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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