コロポックル
ふきの 葉っぱの 下に 住む 小さな 人たちと、アイヌの 人たちの おはなしです。
むかし、いまの 北海道の あたりに、アイヌの 人たちが くらして いました。村の ちかくには、小さな 小さな 人たちも 住んで いました。ふきの 大きな 葉っぱの 下に、すっぽり かくれて しまうほどの 小ささです。だから アイヌの ことばで、「コロポックル」と よばれて いました。「ふきの 葉っぱの 下の 人」と いう いみです。
コロポックルたちは、とても やさしくて、はずかしがりやでした。夜に なると、そっと 村へ やって きて、まどから おくりものを さしいれて くれます。とれたての 魚や、山で とれた おいしい ものが、いろいろ ありました。「顔だけは 見ないで ください」と、コロポックルたちは いつも おねがいして いました。村の 人たちも その きもちを 大切に して、のぞいたり しませんでした。
ところが ある わかものが、どうしても 顔を 見て みたく なりました。「いったい、どんな 顔を して いるんだろう。」ある 夜、まどから 小さな 手が、そっと 魚を さしだしました。わかものは がまんできずに、その 小さな 手を ぎゅっと つかんで しまいました。小さな 手は ぶるぶる ふるえて、するりと ぬけて いきました。くらやみの むこうから、かなしそうな 声が 聞こえました。「顔は 見ないでと、あんなに おねがいして いたのに。」
つぎの 夜から、まどに おくりものが とどく ことは なくなりました。コロポックルたちは、遠い ところへ ひっこして いって しまったのです。わかものは、自分の した ことを とても くやみました。「ごめんなさい。いやがる ことを して しまった。」
それからも 村の 人たちは、ふきの 葉っぱを 見ると、小さな ともだちを 思いだしました。いまでも どこかの ふきの 葉っぱの 下で、コロポックルたちは なかよく くらして いるかも しれませんね。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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