京の かえると おおさかの かえる
京の 都の かえると おおさかの かえるが、山の てっぺんで 出会う おはなしです。
むかしむかし、京の 都に、いちど おおさかを 見て みたいと 思って いる かえるが いました。おおさかは にぎやかな 町で、大きな 海も あると 聞いたのです。ちょうど おなじ ころ、おおさかにも、京の 都を 見て みたいと 思って いる かえるが いました。京には、りっぱな お寺や お宮が たくさん あると 聞いたのです。
ある 春の 日、二ひきの かえるは、それぞれ 旅に 出ました。京の かえるは 西へ、おおさかの かえるは 東へ、ぴょこぴょこ 歩いて いきます。足は くたくた、おなかも ぺこぺこです。それでも 二ひきは、がんばって 歩きつづけました。
やがて 二ひきは、ちょうど まんなかに ある てんのうざんと いう 山の てっぺんで、ばったり 出会いました。「やあ、こんにちは。どちらへ おでかけですか。」「わたしは おおさかへ 行く ところです。あなたは どちらへ。」「わたしは 京の 都へ 行く ところですよ。」
「この 山の 上からなら、京も おおさかも 見えるでしょう。」「それは いい。ここで ひとつ、見て みましょう。」二ひきは うしろあしで 立ちあがって、うんと せのびを しました。ところが かえるの 目は、あたまの うしろの ほうに ついて います。だから 立ちあがると、自分が きた ほうの 町が 見えて しまうのです。
京の かえるは、見えた 町を ながめて 言いました。「なあんだ、おおさかも 京と そっくりじゃ ないか。」おおさかの かえるも、くびを かしげました。「京の 都も、おおさかと ちっとも かわりませんねえ。」「それなら、わざわざ 行く ことは ありませんね。」二ひきは「では、お元気で」と あいさつを して、きた 道を 帰って いきました。
京の かえるは 京へ、おおさかの かえるは おおさかへ 帰りました。二ひきとも、自分の 町が いちばんだと 思いながら、のんびり くらしたと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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