赤べこ
大きな お寺を たてる とき、赤い 牛たちが てつだって くれた おはなしです。
むかしむかし、あいづの やないづと いう ところで、大きな お寺を たてる ことに なりました。お寺を たてるのに、ふとくて ながい 木が たくさん ひつようでした。その 木は、川上の 山から はこんで こなければ なりません。
村の 人たちは、牛に 木を ひかせて はこびました。けれど 木が とても おもくて、坂道も けわしく、牛たちは すぐに へとへとに なりました。「これでは、いつまで たっても お寺が できないなあ。」みんなは こまって、ためいきを つきました。
その とき、どこからともなく 赤い 牛の むれが あらわれました。赤い 牛たちは 村の 牛の そばに ならんで、いっしょに 木を ひきはじめました。「もう すこしだ、がんばれ。」赤い 牛たちは、どんなに おもい 木でも、坂道を ぐんぐん のぼって いきます。なかでも 一とうの 赤い 牛は、さいごまで いちども やすまずに はたらきました。
おかげで、大きな お寺が りっぱに できあがりました。村の 人たちは、赤い 牛たちに おれいを 言おうと しました。ところが 赤い 牛たちの すがたは、いつのまにか きえて いました。さいごまで はたらいた 赤い 牛だけは、お寺の そばで 石の 牛に なって、村を みまもって いました。
村の 人たちは、この 牛を「赤べこ」と よんで 大切に しました。べこと いうのは、この あたりの ことばで 牛の ことです。やがて 人びとは、赤べこを まねた 小さな おもちゃを 作りました。赤べこの おもちゃは、くびを ゆらゆら ゆらして、うなずいて いるように 見えます。いまでも 赤べこは、子どもが 元気に そだつ おまもりと して 大切に されて います。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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