だんご どっこいしょ
おいしい だんごの 名前を、かえりみちで わすれて しまった 男の おはなしです。
むかしむかし、ある 村に、のんびりやの 男が いました。ある 日、男は となり村の おばさんの 家へ あそびに 行きました。おばさんは、まるくて やわらかい だんごを 作って くれました。「なんて おいしいんだろう。これは なんと いう 食べものですか。」「これは、だんごと いうのよ。」
「よし、うちに 帰ったら、おくさんに 作って もらおう。」男は わすれないように、歩きながら くりかえしました。「だんご、だんご、だんご、だんご。」
とちゅうに、小川が ながれて いました。男は 小川を とびこえようと、大きな 声を 出しました。「どっこいしょ。」男は ぴょんと とびこえて、また 歩きだしました。「どっこいしょ、どっこいしょ、どっこいしょ。」男は ことばが かわった ことに、ちっとも 気づきません。
家に つくと、男は おくさんに 言いました。「おい、どっこいしょを 作って くれ。」「どっこいしょ? そんな もの、聞いた ことが ありませんよ。」「まるくて、やわらかくて、おいしい どっこいしょだよ。」「さあ、わかりませんねえ。」男は じれったくて、足を どんどん ふみならしました。
その とき、男は 戸ぐちの 柱に、あたまを ごつんと ぶつけて しまいました。「あいたた。」おくさんは 男の あたまを 見て、ぷっと わらいました。「あらあら、だんごみたいな こぶが できましたよ。」「それだ。だんごだ、だんごだ。」
おくさんは わらいながら、だんごを たくさん 作って くれました。男は おいしい だんごを ほおばって、こぶの いたいのも すっかり わすれて しまいましたとさ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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