ふくろうの そめものや
そめものやの ふくろうに そめて もらった からすが、まっくろに なった おはなしです。
むかしむかし、森の なかに、ふくろうの そめものやが ありました。ふくろうの しごとは、鳥たちの はねを きれいな いろに そめる ことでした。その ころの からすは、まっしろな はねを して いました。
ある 日、うぐいすが やって きました。「わかばの ような みどりいろに して ください。」ふくろうが そめて あげると、うぐいすは うれしそうに 歌いながら 帰って いきました。すずめは、かわいい ちゃいろに そめて もらいました。きじは、赤や みどりの はなやかな いろに して もらいました。
そこへ、からすが やって きました。「ふくろうさん、だれも もって いない、めずらしい いろに して おくれ。」「めずらしい いろですか。うん、むずかしいなあ。」ふくろうは かんがえながら、赤を ぬり、青を かさね、きいろも むらさきも かさねました。いろを かさねる たびに、からすの はねは だんだん くらく なって いきました。そして とうとう、からすは まっくろに なって しまいました。
水たまりに うつった 自分を 見て、からすは 大さわぎ。「かあ、かあ。なんて ことを して くれたんだ。」「でも、だれも もって いない いろでしょう。」からすは かんかんに おこって、ふくろうを おいかけまわしました。
ふくろうは 昼の あいだ、木の あなに かくれて いる ことに しました。そして からすが ねむる 夜に なると、そっと 外へ 出て くるように なりました。だから いまでも、ふくろうは 夜に うごき、からすは「かあ、かあ」と もんくを 言って いるのだそうです。でも よく 見ると、からすの くろい はねは、おひさまの 光で つやつやと ひかって、とても りっぱですよ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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