さる地蔵
さるたちに おじぞうさまと まちがえられた おじいさんと、まねを した となりの おじいさんの おはなしです。
むかしむかし、山の 畑で はたらく、はたらきものの おじいさんが いました。ある 日、おじいさんは つかれて、畑の すみで ひとやすみしました。からだじゅう つちぼこりで 白っぽく なった まま、おじいさんは うとうと ねむって しまいました。
そこへ、山の さるたちが やって きました。「おや、こんな ところに おじぞうさまが いらっしゃる。」「川の むこうの おどうへ、おつれしよう。」さるたちは みんなで おじいさんを かつぎあげて、川を わたりはじめました。「さるの おしりは ぬれても いいが、じぞうさまの おしりは ぬらすなよ。」さるたちが まじめな かおで うたうので、おじいさんは わらいそうに なりました。でも、ぐっと がまんして じっと して いました。
おどうに つくと、さるたちは おじいさんの 前に、こばんや くだものを どっさり おそなえしました。さるたちが 山へ 帰ると、おじいさんは そっと 目を あけました。「ありがたい、ありがたい。」おじいさんは おそなえを もって、家へ 帰りました。
その 話を 聞いた となりの よくばりな おじいさんは、さっそく まねを しました。畑の すみに すわって、おじぞうさまの ふりを したのです。やがて さるたちが やって きて、おなじように かついで 川を わたりはじめました。「さるの おしりは ぬれても いいが、じぞうさまの おしりは ぬらすなよ。」その 歌を 聞いて、となりの おじいさんは とうとう ぷっと ふきだして しまいました。
「あれ、おじぞうさまが わらったぞ。これは 人間だ。」びっくりした さるたちは、おじいさんを あさい 川の なかへ ぽちゃんと おとしました。そして きゃっきゃと さわぎながら、山へ にげて いきました。となりの おじいさんは びしょぬれに なって、くしゃみを しながら 家へ 帰りましたとさ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
このおはなしを読み上げで聞く
アプリ Dino Kids では「さる地蔵」を読み上げつきで聞けます。読んでいる文が光り、速さは3段階。おうちの人の声で録音することもできます。無料・広告なし・アプリ内課金なし。
ほかのおはなし
- ふくろうの そめものやそめものやの ふくろうに そめて もらった からすが、まっくろに なった おはなしです。
- くらげ ほねなしおしゃべりな くらげの せいで さるが にげだし、くらげの ほねが なくなった おはなしです。
- へっこき よめさますごい おならを する およめさんが、みんなの やくに たって なかよく くらす おはなしです。
- 竹きり じいさん竹を 切って いた おじいさんが、ふしぎな おならの 歌で おとのさまを よろこばせる おはなしです。
- たぬきと きつねの ばけくらべばけるのが じまんの たぬきと きつねが、どちらが じょうずか くらべっこを する おはなしです。
- 炭やき長者山おくの すみやきの わかものが、金の ねうちを 知って 長者に なる おはなしです。





