竹きり じいさん
竹を 切って いた おじいさんが、ふしぎな おならの 歌で おとのさまを よろこばせる おはなしです。
むかしむかし、ある 山の 村に、のんきで あかるい おじいさんが 住んで いました。ある 日、おじいさんは 山の 竹やぶで、竹を 切って いました。すぱん、すぱんと、いい 音が ひびきます。ところが そこは、おとのさまの 竹やぶだったのです。
そこへ、おとのさまの ぎょうれつが 通りかかりました。「こら、竹を 切って いるのは だれだ。」おじいさんは びっくりして、おもわず こたえました。「へい、日本一の おなら じいさんで ございます。」「ほう、おもしろい。それなら ここで ひとつ やって みせよ。」
おじいさんは こしを ふりふり、おしりを ぷりっと つきだしました。ぷう、ぷう、ぷっぷく ぷう。おならは まるで 笛の ように、たのしい しらべを かなでました。「にしき さらさら、ごようの まつ。」おとのさまも おともの 人たちも、おなかを かかえて わらいました。「これは ゆかいだ。ほうびを とらせよう。」おじいさんは きれいな きものと こばんを もらって、にこにこ 家へ 帰りました。
それを 聞いた となりの おじいさんは、うらやましくて たまりません。「よし、わしも ほうびを もらって こよう。」となりの おじいさんは、おとのさまが 通る 日に、わざと 竹やぶで 竹を 切りはじめました。「こら、だれだ。」「へい、日本一の おなら じいさんで ございます。」「では、やって みせよ。」
となりの おじいさんは、うんと おなかに 力を こめました。ところが 出たのは、ぷすっと 小さな 音だけでした。そのうえ、なんとも くさい においが あたりに ひろがりました。おとのさまは はなを つまんで、顔を しかめました。「にせものめ。さっさと 帰りなさい。」となりの おじいさんは しかられて、すごすごと 家へ 帰って いきました。やさしい おじいさんは、もらった こばんで おもちを ついて、となりの おじいさんにも わけて あげましたとさ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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