たぬきと きつねの ばけくらべ
ばけるのが じまんの たぬきと きつねが、どちらが じょうずか くらべっこを する おはなしです。
むかしむかし、ある 山に、たぬきと きつねが 住んで いました。どちらも ばけるのが じまんで、いつも「わたしの ほうが じょうずだ」と 言いあって いました。「それなら、ばけくらべを して きめよう。」きつねが 言うと、たぬきも「のぞむ ところだ」と むねを はりました。
さきに ばけたのは、きつねでした。きつねは 木の葉を 一まい あたまに のせて、くるりと まわりました。すると、きれいな はなよめさんの すがたに なりました。「どうだい、たぬきさん。」「うーん、これは 見ごとだ。どこから 見ても はなよめさんだね。」たぬきは 手を たたいて ほめました。
こんどは たぬきの ばんです。「わたしは あした、この 道を 通る おとのさまの ぎょうれつに ばけて みせよう。」「ほう、それは たのしみだ。」きつねは わくわくしながら、つぎの 日を まちました。
つぎの 日、道の むこうから、ほんとうに おとのさまの ぎょうれつが やって きました。りっぱな かごの まわりを、おおぜいの おともが ならんで 歩いて います。「たぬきさん、すごいぞ。ほんものと そっくりだ。」きつねは ぎょうれつの 前に ぴょんと とびだして、手を たたきました。「こら、どこの きつねだ。じゃまを するな。」おともの 人たちに 大きな 声で しかられて、きつねは とびあがりました。そして しっぽを まいて、山へ いちもくさんに にげて 帰りました。
山に もどると、木の かげで たぬきが おなかを かかえて わらって いました。「あれは ほんものの おとのさまさ。今日 ここを 通る ことを、わたしは 知って いたんだよ。」「なんだ、すっかり だまされた。」きつねは 顔を まっかに して、しょんぼり うつむきました。でも すぐに、二ひきは 顔を 見あわせて、ぷっと ふきだしました。「この ばけくらべは、たぬきさんの かちだね。」それからも 二ひきは、ときどき ばけっこを して なかよく あそんだと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
このおはなしを読み上げで聞く
アプリ Dino Kids では「たぬきと きつねの ばけくらべ」を読み上げつきで聞けます。読んでいる文が光り、速さは3段階。おうちの人の声で録音することもできます。無料・広告なし・アプリ内課金なし。
ほかのおはなし
- 炭やき長者山おくの すみやきの わかものが、金の ねうちを 知って 長者に なる おはなしです。
- はちかづきひめあたまに 大きな はちを かぶった おひめさまが、しあわせを つかむ おはなしです。
- たにし長者小さな たにしの むすこが、長者さまの むすめと けっこんする おはなしです。
- こめぶく あわぶくやさしい こめぶくが、山の おばあさんに 助けられて しあわせに なる おはなしです。
- はなたれ こぞうさま花うりの おじいさんが、川の そこの りゅうぐうから ふしぎな こぞうさまを さずかる おはなしです。
- 天福地福しょうじきな おじいさんが、天から ふって くる しあわせを さずかる おはなしです。





