お日さまと お月さまと かみなりさまの 旅
お日さまと お月さまと かみなりさまが、いっしょに 旅を する おはなしです。
むかしむかし、お日さまと お月さまと かみなりさまが、なかよく 旅に 出ました。三人は 山を こえ、川を わたって、のんびり 歩いて いきました。日が くれると、三人は 一けんの 宿屋に とまりました。「いらっしゃいませ。どうぞ ごゆっくり。」宿屋の ごしゅじんは、あたたかい ごはんと おふろで もてなして くれました。
ごはんを 食べおわると、かみなりさまは 大きな あくびを しました。「ああ、くたびれた。わしは もう ねるぞ。」かみなりさまは ふとんに もぐりこむと、ごろごろ ごろごろと いびきを かきはじめました。その いびきの 大きい ことと いったら。お日さまと お月さまは、顔を 見あわせて くすくす わらいました。
あくる 朝、お日さまと お月さまは はやく 起きました。「かみなりさんは、まだ ぐっすり ねて いるね。」「おこすのは かわいそうだから、さきに 出かけましょう。」ふたりは そっと 宿屋を 出て いきました。
おひるちかくに なって、やっと かみなりさまが 目を さましました。「おや、ふたりは どこへ 行ったのかな。」宿屋の ごしゅじんが、にこにこして こたえました。「お月さまと お日さまは、とっくに おたちに なりましたよ。」「月日の たつのは、ほんとうに はやい ものですねえ。」かみなりさまは、ぽんと 手を うちました。「なるほど、うまい ことを 言う。では わしは、夕方に たつ ことに しよう。」
かみなりさまは 夕方まで、ゆっくり 休みました。そして 夕方に なると、ごろごろ ざあざあと 雨を ふらせながら 出かけて いきました。それから、夕方に ざあっと ふる 雨を、「夕立」と よぶように なったのですって。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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