しっぽの つり
かわうそに 教えられて、しっぽで 魚を つろうと した さるの おはなしです。
むかしむかし、さるの しっぽは、いまよりも ずっと 長くて ふさふさして いました。ある さむい 冬の 日、さるは 川べで かわうそに 会いました。かわうそは、大きな 魚を おいしそうに 食べて いました。「かわうそさん、どうしたら そんなに 魚が とれるんだい。」かわうそは、ちょっぴり いたずらな 顔で 答えました。「かんたんさ。さむい 夜に、しっぽを 川に たらして まって いれば いいんだよ。」「しっぽが おもく なったら、魚が かかった しるしさ。」
その 夜、さるは 川の 岩に すわって、長い しっぽを 水に たらしました。つめたい 水に、さるは ぶるぶる ふるえました。「さむい さむい。でも、魚を いっぱい つるぞ。」夜が ふけるに つれて、川の 水は かちかちに こおって いきました。しっぽも、だんだん おもく なって きました。「しめしめ、魚が たくさん かかったぞ。もう すこし まとう。」
朝に なって、さるは しっぽを ひきあげようと しました。ところが しっぽは こおりに くっついて、びくとも しません。「うーん、うーん。」さるは 顔を まっかに して、力いっぱい ひっぱりました。すると、ぷつん。しっぽが すぽんと ぬけて、みじかく なって しまいました。さるは その はずみで、ころんと しりもちを つきました。こおりの 上に すわった おしりも、つめたさで まっかに なって しまいました。
「あれれ、ぼくの しっぽが みじかく なっちゃった。」さるは みじかい しっぽを ふりふり、山へ 帰って いきました。でも 帰る ころには、「みじかい しっぽも かるくて いいや」と、もう にこにこ して いました。それから さるの しっぽは みじかく、顔と おしりは 赤く なったのだと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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