大みそかの お客さま
まずしい おじいさんと おばあさんが、大みそかの 夜に 旅の 人を とめて あげる おはなしです。
むかしむかし、ある 山の 村に、まずしい おじいさんと おばあさんが 住んで いました。今日は 大みそか、一年の おしまいの 日です。けれども 家には、おもちも ごちそうも ありません。「今年も ふたりで 元気に すごせたから、それで じゅうぶんですね。」ふたりは いろりの そばで、にこにこ 話して いました。
その 夜、外は ひどい 雪に なりました。とん、とん、とん。だれかが 板戸を たたいて います。板戸を あけると、ぼろぼろの きものを きた 旅の おじいさんが、雪の なかで ふるえて いました。「すみません。今夜 ひとばんだけ、とめて いただけませんか。」「さあさあ、どうぞ 中へ。さむかったでしょう。」
ふたりは いろりに たきぎを たくさん くべて、旅の 人を あたためました。そして のこって いた ひとにぎりの お米で、あつい おかゆを 作って あげました。「ああ、おいしい。体の しんまで あたたまります。」旅の 人は なんども おれいを 言って、ふとんに 入りました。
あくる 朝は、おしょうがつです。おばあさんが 旅の 人を おこしに 行くと、ふとんの あたりが まぶしく 光って いました。そっと ふとんを めくると、旅の 人の すがたは なく、大きな 金の かたまりが ありました。「おじいさん、たいへん、たいへん。」おじいさんも かけつけて、目を まるく しました。「きっと あの お客さまは、福の神さまだったんだね。」
ふたりは 旅の 人が いた ほうへ、ふかぶかと あたまを さげました。それから ふたりは おもちを ついて、村の みんなにも くばりました。その 年から、おじいさんと おばあさんの 家は、ずっと しあわせだったと いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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