おにの 石だん
村の 人たちが ちえを しぼって、いたずらな おにたちを 山へ かえす おはなしです。
むかしむかし、北の 海べの 村に、山から 五ひきの おにが おりて きました。おにたちは 畑の やさいを ぬいたり、にわとりを おいかけまわしたり、いたずらばかり します。村の 人たちは、すっかり こまって しまいました。「どうしたら、おにたちが 山へ 帰って くれるだろう。」
村の 人たちは あつまって、ちえを しぼりました。そして、おにたちに こう 言いました。「今夜の うちに、山の お宮まで 石の だんだんを 千だん つんで ごらん。」「にわとりが なく 前に できたら、村の お米を 毎年 わけて あげよう。」「でも できなかったら、もう 二度と 村へ こないで おくれ。」「よし、やくそくだぞ。」おにたちは むねを どんと たたいて、ひきうけました。
その 夜、おにたちは 大きな 石を つぎつぎと はこんで きました。どすん、どすん、どすん。石の だんだんは、みるみる うちに 山の 上へ のびて いきます。「たいへんだ。このままでは 朝までに できて しまうぞ。」村の 人たちは、ものかげから はらはらしながら 見て いました。
とうとう、あと ひとつで 千だんと いう ところまで できました。「さあ、これで おしまいだ。」おにが さいごの 石を もちあげた、その ときです。木の かげで、村の わかものが にわとりの なきまねを しました。「こけこっこう。」「しまった、もう 朝だ。」おにたちは びっくりして、さいごの 石を ぽいっと ほうりだしました。そして 大あわてで、山の おくへ かけて いきました。
それきり おにたちは、二度と 村へ やって きませんでした。空が しらじらと あけると、山には りっぱな 石の だんだんが のこって いました。村の 人たちは、その だんだんを のぼって お宮へ おまいりするように なりました。いまでも その 石だんは、山の なかに のこって いると いう ことです。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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