しょうじょうじの たぬきばやし
お寺の にわで、おしょうさんと たぬきたちが、ぽんぽこ おはやしくらべを する おはなしです。
むかしむかし、海の ちかくの きさらづと いう 町に、しょうじょうじと いう お寺が ありました。ある 月の きれいな 夜の ことです。にわの ほうから、ぽんぽこ ぽんと、ふしぎな 音が 聞こえて きました。おしょうさんが そっと のぞくと、たぬきたちが まるく ならんで、おなかを たたいて おどって いました。まんなかで いちばん 大きな おなかを たたいて いるのは、たぬきの おやぶんです。
「これは たのしそうだ。わしも なかまに 入れて もらおう。」おしょうさんは しゃみせんを もって きて、べんべんと ひきはじめました。たぬきたちは びっくりしましたが、すぐに 大よろこびです。「おしょうさんには、まけないぞ。」ぽんぽこ ぽん、べんべん べん。おしょうさんと たぬきたちは、夜が あけるまで おはやしくらべを しました。
つぎの 夜も、その つぎの 夜も、おはやしくらべは つづきました。ところが ある 夜、にわは しいんと して、たぬきたちが やって きません。「はて、どう したのだろう。」あくる 朝、おしょうさんが うらの 山を さがすと、おやぶんだぬきが 木の 下で まるく なって いました。「いたた、いたた。おなかを たたきすぎて、ひりひり するんです。」「おやおや、それは たいへんだ。」おしょうさんは おなかに お薬を ぬって、あたたかい おかゆを 食べさせて あげました。
何日か たつと、おやぶんだぬきの おなかは すっかり よく なりました。「おしょうさん、ありがとう ございました。」その 夜、にわには また ぽんぽこ ぽんと 音が ひびきました。こんどは みんな、おなかを やさしく たたきながら、おしょうさんと いっしょに たのしく 歌いました。いまでも その お寺には、たぬきたちの おはやしの 話が つたわって いるのですよ。
昔話をもとに、Dino Kids が子ども向けに文章を書きおこしました(CC0)。
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